東淀川区内で訪問介護先の利用者様の口座から370万円窃取した容疑で元ヘルパーが逮捕された件について。

昭和介護センターの中山です。

 

近くの事業所で起こった事で、あまり触れないようにしていましたが、google検索やホームページの閲覧もニュースが出てから明らかに増加しており、他事業所からの問合せも多いことから、個人的な見解を書かせていただこうと思います。

 

法人のホームページを使用してのコメントですが、

あくまで個人的な見解であり、

逮捕されたヘルパーさんが所属していた事業所の内情を知っている訳ではない。

という事をご理解いただいた上でお読みいただけると幸いです。

 

 

今回のニュースで出ている内容を簡単に整理すると、

利用者様の口座から現金を引き出したとして、大阪府警東淀川署が8月31日に大阪市東淀川区在住の元介護ヘルパーを窃盗の疑いで逮捕した。

訪問介護先の男性2人の口座から計約2000万円を引き出したとみられ、「乗用車や家電、コンサート代に使った。生活の質を落としたくなかった」などと供述している。

逮捕容疑は訪問介護先の80代男性の通帳を不正に入手し、4月下旬~7月上旬、複数回にわたって金融機関のATMから計約370万円を引き出したとしている。

東淀川署によると、容疑者は2017年12月から東淀川区内の介護事業所で働き始め、主に掃除や洗濯を担当。

男性に付き添って金融機関を訪れた時に暗証番号を把握したという。

7月下旬に男性が通帳がないことに気づいて発覚。

「信用してくれている利用者ならばれないと思った」と容疑を認めている。

別の80代男性の口座からも現金を引き出したと供述しており、同署が裏付けを進めている。

(ソースはyahooニュースより)

 

という内容です。

 

私のもとに寄せられている意見では、

あくまでヘルパーさん個人の資質の問題というものから、事業所側の管理責任を問うものもあります。

 

私見ではありますが、

私は事業所側の管理責任を責めるのはいかがなものかと感じます。

所属していた事業所は、今回のニュースで事業所名を公表されてしまっています。

ただでさえ、

「利用してもらっていた方から不信感を持たれて契約終了されてしまうかもしれない。」

「所属している他のヘルパーさんも周りの目が気になるので辞めてしまうかもしれない。」

という不安の中で経営者や管理職は働いています。

それ以上に苦痛を与える必要はあるでしょうか。

 

もちろん、責任が全くないという訳ではありません。

もし逮捕されたヘルパーが賠償しきれないというのであれば、賠償責任もあると思います。

 

利用者様が認知機能障害も無く、しっかりされている方であれば「通帳の記帳は毎回お願いします。ヘルパーも同行している都合上、疑われるような事態に発展させたくは無いので」と事業所の責任者から伝える事も可能です。

認知機能に問題がある方であれば、金銭管理をされている家族様や公的機関の方に通帳を預かっておいていただくことも提案できます。

 

それらを行った上で、事業所の責任者が定期的に訪問介護の満足度を聞き取り(モニタリング)に行き、何か変わったことが無いかを聞き取っていれば、被害をもっと少なくできたかもしれません。

 

ヘルパーに利用者様を任せて、チームとして機能していなかったと言われれば、それまでです。

 

しかし、考え得る全ての手段を行った上でも、この事態を完全に防げるでしょうか。

 

利用者様の金銭管理は、ヘルパーの仕事として認められていません。

故に、訪問介護事業所の責任者であっても、金銭管理は行いません。

 

もちろん、利用者様に通帳を見せていただく機会はありませんし、残高がご自身の覚えておられる金額と合っているか確認してください。などと言う機会もありません。

 

どこの訪問介護事業所も、ヘルパーさんを採用する際に、

・常に社員としての体面を保ち、会社の名誉と信用を汚すような行為は致しません。

・業務に関連して私利を営む行為をし、取引先より金品の贈与を受け又は金品の貸借などは致しません。

・上記の内容に違反した場合には、損害賠償の責任を負います。

といった誓約はしていただいています。

 

利用者様宅を(基本的には)単独で訪問するお仕事である以上、そこで何かしら違反行為をする可能性はあります。

だからこそ、事業所の責任者と利用者様は関係を強固に築けるように努力していますし、怪しい事はないか目を光らせています。

 

それでも、起こってしまった事なのです。

それなのに、事業所を責めるのはいかがなものかと思います。

繰り返しますが、あくまで私個人の視点ですが。

 

 

会社で横領事件が起こった場合、横領された会社を責めますか?

横領した犯人を責めますか?

 

少なくとも、その論点と同等程度の考えを持って接していただきたいと思います。

 

考えに賛同していただける方は、

事業所を責めるのでは無く、

事業所が何とか今後も運営を続けられるように応援していただけるとありがたいです。

 

 

もちろん、利用者様は大変な目にあわれ、何とか救われなくてはいけないと思います。

容疑者からの賠償・事業所からの賠償などを含め、一刻も早く利用者様が安心して暮らせる日を取り戻せるように祈っています。

 

 

最後になりますが、

容疑者にはしっかり自分がしたことの責任を受け止めてほしい。

と強く思います。

 

まず1つ目に、

利用者様へ損害と不安を与えたこと

被害にあった利用者様の「高齢になってこれから増やすことが難しい」資産を傷付けたこと。

無事に返還されるのがいつになるかわからず、今後の生活に影響がないとは言えないと思います。

また、今まで安心して介護を受けていた方に不安を与えます。

これまでと同じように介護を受ける事が心情的に難しくなるかもしれません。

 

 

2つ目に、

「訪問介護」を含め、「介護」そのものへの不信感を作り出したこと。

同業者として許せるものではありません。

世間の介護職への当たりも変わってきます。

介護を受ける事がリスクがあることと思われる方が増えるかもしれません。

 

 

3つ目に、

介護職と利用者様の信頼を傷付けたこと。

現在利用している利用者様も、ヘルパーの見る目が変わります。

「うちに来ているヘルパーさんは大丈夫だろうか」

という目で必ず一回は見られます。

今まで頑張って築き上げてきた信頼関係を壊しかねません。

 

 

最後に、

一生懸命やっている事業所を傷付けたこと。

内情を詳しくは知りませんが、容疑者が所属していた事業所は、地域の福祉に一生懸命貢献してきた事業所です。

利用者様のサービスに弊社の社員が一緒に入らせていただいたこともありますが、非常に素敵な責任者の方ばかりだったと聞いています。

 

 

まだまだありますが、

しっかりと自身の行いを悔いて、社会的責任を全うしていただきたいと思います。

このような事を起こしてしまっても、容疑者も元ヘルパーです。

社会貢献したい気持ちが全くないわけではないと思うので、更生して何かしら社会に還元していただきたいものです。

容疑者を責めすぎて追い込むことも間違っていると思うので、少しだけフォローしておきます。

 

 

感情が深く入りすぎているブログになりますが、お読みいただいている方は、公私いずれかで介護に携わっておられる方だと思います。

 

このブログを読んで、何かしら考えるきっかけになっていただけることを祈ります。

 

 

昭和介護センター

エリアマネージャー

中山 高文

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